ソラティオーラ和歌山
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2024.4.23　　U-23アジアカップ韓国戦　「ギャンブルはこわい」
 
　サッカーはすべて結果論だ。長年プロとして活躍し、監督としても実績を積んでいるからこそU-23日本代表を任された大岩監督はそんなことなど十分に知っているはずなのに、アジアカップ対韓国戦でなぜギャンブルに出たのか、たいへん興味深い。

　予選リーグを１位で突破するのと２位で突破するのと大きな差はないと考えたとは思えない。どう考えても決勝トーナメント一回戦で開催国のカタールと対戦するのは避けたいと考えるのは普通だろう。

　昨夜のテレビ中継でスタートメンバーを見て、これはギャンブルだとそう思った。日本と対戦する時の韓国を甘く見すぎているのではないかとも思った。しかし、データ分析など十分やった上でのメンバー決定なのだろうとも考えて試合を見ていたが、日本は良くない時の試合運びであるスマートだが迫力のない、ゴール前まではボールを運べるがゴールの気配を感じさせてくれない状況がずっと続いた。一方、韓国の攻撃は単純ながらも一つ対応を間違えれば日本の失点につながりかねないものを感じさせていた。

　後半もメンバー交代なしで始まると分かった時点で布団に入ってしまった。そして、今朝のニュース番組のスポーツコーナーでCKからの失点で敗れたことを知った。途中からいわゆる主力選手を投入したことも分かった。

　一度流れが相手チームに持っていかれた試合をひっくり返すのがどんなに困難かを知り尽くしているはずなのに、大岩監督はなぜ主力選手温存というギャンブルに出たのか。それとも昨日のメンバー選考をギャンブルと考えていなかったのか。

　このギャンブルに負けた代償は大きいと思う。スタートから試合に出た選手たちは自信を無くすだろうし、温存された主力選手たちはコーチ陣への信頼を揺るがすだろう。中二日で次の試合を迎えるチームの精神状態がどうなるのか、かなり心配だ。

　サッカーはすべて結果論だ。次の試合でカタールを破り、勢いに乗ってオリンピック出場権をつかみ、本大会でメダルを獲得すれば大岩監督に代表監督への道も開けるだろう。断定はまだ早い。しかし、カタールに敗れてオリンピックへの出場すらかなわなければ、監督としてのキャリアはそこで終わってしまう可能性もある。

　次の試合こそ、キックオフからの全力集中、消耗戦、総力戦のギャンブルで臨んでもらいたいと願っている。